最近の時計は、ケースやクサリの腕時計の値段全体に占める割合が高くなって来ています。また、外装部品の方が、早い時期に部品入手出来なくなる可能性が高いですし、お値段も高いのですから外装をキレイに使うことが、長く時計を使う秘けつになります。

(1)竜頭(時間を合わせる所)を巻いて下さい

 電池式の時計だとほとんど竜頭を巻く機会がなくなっていると思います。竜頭を巻くという動作によって、ゼンマイを巻くだけではなく、竜頭の部分につまったゴミがとれます。ゴミがつまっているとゴミが湿気を呼びますので竜芯(竜頭の心棒の部分)が錆、結果として機会内部にも錆が入っていきますし、竜芯が竜頭の根元から折れると、竜頭も交換しなければならなくなります。
 また、金メッキの竜頭は、常に同じ方向が肌についていると、その部分からメッキが剥がれはじめ、汚くなり、腐蝕が進むと竜頭がなくなります。 このような事を出来る限り防ぐため、竜頭を巻く癖をつけて下さい。

(2)汗をかいた後は、時計を拭いて下さい。

 汗の塩分等によって金属が腐蝕します。ステンレスといえども腐蝕しますので、時計をキレイに使いましょう。

(3)文字盤の変色に気を付けて下さい。

 文字盤のしみ等に気がついたら、シミが拡大する前に分解掃除をしましょう。一度ついたシミは取れませんが、早めに拡大を防ぐ事です。文字盤は、時計の顔になる部品で、高価ですし、部品のストックも少ないので入手出来なくなる時期も早めです。一部の文字盤は、書き直しも可能ですが、出来ない物と思って、文字盤は大切にして下さい。

早めの分解掃除をを心掛け、外装と文字盤を守る事が、時計を長く、キレイに使うこつです。機械部品は外装部品にくらべて長い間入手可能な可能性が高いですし、機械によっては機械交換ということも考えられますが、外装部品だけは入手不可能になってしまう場合が多いので、機械以上に大切に扱って下さい。

ステンレスケースとクサリの新品仕上げは可能です(¥20000〜¥25000)。また、金メッキのクサリの再メッキも可能です。(¥16000)

(4)輸入時計の電池交換は、早めに日本製へ

 輸入時計に使われている電池の中には、日本製に比べて電池の液漏れがしやすい物があります。早い時期に、日本製の製造メーカーのパッケージの電池、または一流時計メーカーのパッケージの電池にお取り替えなさる事をお薦めいたします。有名輸入時計の総代理店でも、修理に来た時計は、日本製の電池に交換している所もありますので、是非早めに電池を交換される事をお薦めいたします。

(5)カレンダーの日付け変更は時間を選ぶ事

 日付け等を変える時は、時計上の時間で午前9時より後の時間で変えるようにしてください。一部の時計は、この時間より前に日付けを変更しようとすると、引っ掛かる感じになり無理をするとカレンダー機構が故障します。カレンダーを変える時、引っ掛かる感じがしたら、時間を進ませてから直して下さい。

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